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元素周期表と天文学の関係

2級テキストの中身紹介、えーと、第5弾です。
本日は、4章「十人十色の星たち」を御紹介。

4章の冒頭には「元素周期表」が、どどぉ~んと掲載されています。
懐かしいですねー。
「スイヘーリーベボクノフネ……(続きがおぼつかなくてじんわり汗)」

『ま、まさかこれを覚えろと……?』
汗をかかれている受験予定者のみなさま、御安心ください。
検定合格のために暗記してください、というわけではありません。
これは、あくまで、宇宙の元素組成と、
地球・人体の元素組成の関係をみるためのもの。

2級テキストによると、
宇宙に存在する元素は、2つの段階を経て誕生したそうです。
まず、水素・ヘリウムなど軽い元素が宇宙創世期に合成されました。

それ以外の重い元素は、太陽のような恒星内部で起こっている
核融合反応で合成され、その星の寿命が尽きたときに、
宇宙空間にまき散らされたものなのだそうです。

地球そのものや、私たちの体を構成しているさまざまな元素は、
元をたどれば、宇宙のどこかにあった星の中で合成されたものなんですね。
とても神秘的なお話だと思うんです。

銀河の渦の謎?

天文宇宙検定の2級テキストの中身紹介、第4弾です。

6章「銀河系は何からできているか?」を御紹介。
「銀河系は星でできてる!」と思った方。
私とよいお友達になれそうな気がしますー。

銀河系の中心にはどうやらブラックホールがあるらしい。
「あぁ、そうだった、そんな話きいたことある」って方も多いでしょう。
くわえて、星と星の間もただの真空ではないんですね。
ガスや塵が温度や密度を違えて存在してるんだそうです。
6章では、このような銀河系の構成についてお勉強します。

さらに。
「どうして銀河系の渦は、あんなにふわぁっと巻いているのか」
不思議に思ったことありませんか?

3級テキストによると、
私たちの住む太陽系は、銀河系の中心から約2.8万光年の距離にあって、
220km/秒で回転しており、約2億4000年で銀河系を1周する公転周期である。
さらに、2級テキストによると、
銀河系は、誕生から130億年以上たっている。

『おかしいじゃん・・・』
鳴門の渦潮みたいに、もっとキリキリキリっと、
きつい渦巻きになってなってないのはなんで?

どうやら不思議に思っていたのは、私だけではないようで、
この問題は天文学の世界では「巻き込みの困難」というのだそうです

さらに、銀河系を詳しく見ると、その中心と比べて、周縁部では、
回転速度が遅くなっていないらしいのです。
渦潮みたいな銀河系を想像していると、なんだか不思議ですよね。

この回転速度の謎の正体、
光や電波では見えないが重力を及ぼす謎の物質、
「ダークマター」が、中心から離れた部分の天体に影響して、
周縁部でも天体が早く回転することを可能にしている・・・・・・らしいのです。

でも、そもそもダークマターが何なのか、誰にもわからない。
謎まみれ銀河系。

夏は天の川(銀河)が明るく見える季節。
私も今年のお盆には、田舎でうすーいもやのような銀河を見てきました。
最初は雲かと思いましたが、結構見えるものなんですね。
皆さまも、郊外に行かれる機会があったら是非、夜空を見上げてみてください。

試験問題に挑戦

天文宇宙検定の申込締切日は、明日、9月7日(水)まで
クレジット決済のみ、9月11日(日)までとなっております。

さて、今日は、
『試験問題、むずかしいんじゃないの?』と、お悩みの方のため、
小社の文系編集者に、検定の試験問題に挑戦してもらいました。
無謀にも2級(!)の試験問題候補に。

本番さながらに、制限時間50分で挑戦してみたところ、
8分ほどの余裕を残して全問回答。
計算を要する問題に少々手間取ったようです。

採点の結果は、まぁ、ギリギリ(おまけで)、合格ラインをクリアできました。
彼のばあい、2級テキストは、印刷前のゲラ刷りを読破しております。
「文系だけど天文は好き」というおじ様で、
NHK特集の宇宙モノは、好きでちょくちょく見るよとのこと。

「合格証が欲しい」と言われましたが、無視しておきました。

参考になりましたでしょうか?
みなさまの挑戦をお待ちしております!!!!

太陽を輪切りに

昨日に引き続き、2級テキストの中身を御紹介します。
2級テキストの2章では、「太陽」をとりあげます。

2章冒頭に、太陽の内部構造の図があります。
地学の教科書ではおなじみの太陽をスイカのように
スパッと切って中身を見せる、そう、あの図です。

この図、最初にイラストレーターさんが作ってきたのは、
真っ赤な太陽でした。
ところが、監修の先生から、ダメだし……。
「太陽の本当の色は白(無色)なので、
太陽のイラストは、 表面や対流層を白っぽくし、
内部を黄色(放射層)から青白(中心核)に変えられませんか?
プロミネンスは赤でOK」

「は?白い太陽?中心は青ぉ?」
言われるままに修正をお願いしたもの、
イラストレーターさんも、やはり、なんだか心落ち着かなかったようす。
届いた白い太陽の画像データには、
「なんか……太陽っぽくない気がします」
の一文が添えられていました。

その後も何度か修正を繰り返したもののなかなかOKが頂けず、
「イメージなので実際とは異なる」と明記することで、
ご了承いただけたのでした(ちゃんちゃん)。

ある先生にお聞きした話では、
望遠鏡で太陽を覗くと(直接は危険です!絶対やめましょう!)、
地学の教科書にのっているような、赤い太陽が、
プロミネンスをボンボン噴き上げている様子を見られると
思っていた高校の先生がいたそうです。

 

 

 

 

 

 

【目次】

1章 宇宙七不思議
1 宇宙のはじまりの前はどうなっていた?
2 ブラックホールに落ちるとどうなるか?
3 宇宙人は何種族ぐらいいそうか?
 
2章 太陽は燃える火の玉か?
1 太陽は6000K!
2 太陽を彩る紅い炎
3 太陽を取り巻く超高温のコロナ
4 太陽の活動と人類の活動
 
3章 まだ謎だらけ(!)の太陽系
1 惑星が惑う星と呼ばれるわけ
2 ケプラーの法則の真の意味
3 太陽系の最果てには何がある
4 太陽系の作り方
 
4章 十人十色の星たち
1 1等星と2等星の違いは
2 星の鮮やかさのひみつ
3 星の色を細かく見ると
4 色々な星を分類すると
 
5章 星々の一生
1 生まれたての星、大人の星、老いた星
2 星の一生はどうなっているか
3 HR 図上の星の進化
4 星は死して何を残す
 
6章 銀河系は何からできているのか?
1 星間空間には何がある?
2 惑星状星雲と超新星残骸はどこが違う
3 散開星団と球状星団はどこが違う
4 銀河の回転が意味するダークマター
 
7章 銀河の世界
1 銀河の形態
2 銀河群と銀河団
3 宇宙の膨張
4 宇宙の進化
 
8章 天文学の歴史
1 天文学と物理学の競演
2 天文学博士と考古天文学
3 日本の改暦
 
9章 宇宙における生命
1 地球は1つ?第二の地球はどこに?
2 生物の設計図
3 生命はどこからきたのか

 

『2級公式テキスト』出来!!

『天文宇宙検定 公式テキスト 2級《銀河博士》』が、
本日、出来上がりました。
お待たせいたしまして申し訳ございません。

書店発売は、9月10日前後になる予定です。
御予約こちらから。

お急ぎの方は、恒星社厚生閣ホームページから御注文いただければ、
営業時間内(土日を除く平日9時~16時まで)の御注文は、
即日、発送いたします。
(ただし、その場合、送料420円がかかります)

では!
内容を少し御紹介します。

1章では、宇宙の不思議さ、広大さについて学びます。
宇宙には、いったいいくつの文明が存在するのか?
本書では、その数を見積もることができる単純な計算式、
「ドレークの式」を紹介し、実際に宇宙文明の数を求めます。
さて、多いと感じるか、少ないと感じるか。
私は、『あら、意外に多い』って感じましたよ。

それなら、どうして宇宙人は現れないのか?
そんな素朴な疑問についての天文学者の学説も紹介してます。
荒唐無稽で笑っちゃいますけど、
それを大真面目に発表できるところが、天文学の面白さですね。

【章末問題】
本書に掲載されている検定2級の予想問題も紹介しますね。

1.源平水島合戦で源氏が日食予報を知らなかった理由は?

  1. ①鎌倉幕府を開いた源氏は武断政治を目指していたので学問には疎かった
  2. ②源氏は坂東武士であったから西国の日食情報は知らなかった
  3. ③平家は貴族化して朝政に深く関わっていたので暦の情報を入手できたが、源
    氏にはつてがなかった
  4. ④源氏は緒戦の勝利に酔いしれていたため

(8章:天文学の歴史 より)

2.生命が発生したのは地球誕生後、何億年ごろか。

  1. ① 1 億年以内
  2. ② 8 億年後ぐらい
  3. ③ 19 億年後ぐらい
  4. ④ 25 億年後ぐらい

(9章:宇宙における生命 より)

3.星の周りの居住可能領域とはどんな領域か。

  1. ①惑星上の平均気温が摂氏10 〜40 度に納まる範囲
  2. ②惑星上で液体の水が存在できる範囲
  3. ③惑星が形成される領域
  4. ④酸素大気をもつ惑星がある領域

(1章:宇宙七不思議 より)

【目次】

1章 宇宙七不思議
1 宇宙のはじまりの前はどうなっていた?
2 ブラックホールに落ちるとどうなるか?
3 宇宙人は何種族ぐらいいそうか?
 
2章 太陽は燃える火の玉か?
1 太陽は6000K!
2 太陽を彩る紅い炎
3 太陽を取り巻く超高温のコロナ
4 太陽の活動と人類の活動
 
3章 まだ謎だらけ(!)の太陽系
1 惑星が惑う星と呼ばれるわけ
2 ケプラーの法則の真の意味
3 太陽系の最果てには何がある
4 太陽系の作り方
 
4章 十人十色の星たち
1 1等星と2等星の違いは
2 星の鮮やかさのひみつ
3 星の色を細かく見ると
4 色々な星を分類すると
 
5章 星々の一生
1 生まれたての星、大人の星、老いた星
2 星の一生はどうなっているか
3 HR 図上の星の進化
4 星は死して何を残す
 
6章 銀河系は何からできているのか?
1 星間空間には何がある?
2 惑星状星雲と超新星残骸はどこが違う
3 散開星団と球状星団はどこが違う
4 銀河の回転が意味するダークマター
 
7章 銀河の世界
1 銀河の形態
2 銀河群と銀河団
3 宇宙の膨張
4 宇宙の進化
 
8章 天文学の歴史
1 天文学と物理学の競演
2 天文学博士と考古天文学
3 日本の改暦
 
9章 宇宙における生命
1 地球は1つ?第二の地球はどこに?
2 生物の設計図
3 生命はどこからきたのか